高校生の頃見かけた露出狂の話
高校生の頃、朝の通学中に露出狂を見てしまいました。
※見苦しいイラストを載せておりますのでご注意ください。
高校には最寄り駅まで電車で行き、駅からは自転車で通っていたのですが
いつも通る道に、その日、奴は居たのです。
それは上り坂の途中でした。
立ちこぎをしながら、真っ直ぐ前を見て自転車をこいでいました。
前には同じく自転車をこぐ男子高校生が1人。
その前にも高校生が数組自転車をこいでいたと思います。
前を行く高校生達はとある場所で
みんな前の人につられるように右側を見て通過していきました。
”なんだろう?なにかあるのかな?”
犬か猫でもいるのだろう、程度の関心でした。
毎日通っている道で何か変わったことがあるとすればそのくらいです。
しかもみんな、特に大きな反応もなく通り過ぎていきます。
何か異様なものがあるなんて想像すらしません。
私のすぐ前を行く男子高校生も同じように右側を見て通過していきました。
その地点まで行った私も
前にならえでふっと右側に顔を向けると
なんか踊ってる!
突然のことに驚いた私は、びくっ!!と反応し
だけど声をあげずにそのまま前を向いて必死で自転車をこぎました。
あまりに驚いて心臓がドキドキしました。
後ろから「きゃー!」という女子高生の声が聞こえました。
振り向くと他校の女子高生2人組でした。
しばらく自転車をこいでいると、
驚きから平常心に戻った彼女たちはくすくすと笑っていました。
きっと私も友人と一緒に遭遇していたら
あのときの驚きを共有して、笑うことができたでしょう。
私は自転車をこぎながら、さっきの出来事を思い出しました。
ちょっと遠くてよくわからなかったのです。
でもそれがヤバイ奴だということは瞬間的に察知しました。
遠目で見た感じだと、新聞紙を顔に被り、コートを着て
下は何もはいていませんでした。
靴も履いていたかどうか覚えていません。
下半身は肌色以外はよくわからず
その露出狂もその場で踊るだけで追いかけてこなかったのが幸いでした。
奴は近くで見せる勇気はなかったんだろうと思います。
露出狂は相手の反応を見て楽しむと言われています。
そのとき悲鳴をあげなかった自分を褒めてあげたいです。
しかし、ちょっとびくっ!!と反応してしまったのが悔しい。
今回の場合、距離があったのでまだよかったのかなと思います。
近距離で出会ったら恐怖でトラウマものでした。
後で同じ道を通る友人に聞いてみたところ
時間帯が違ったおかげで、その友人は何も見かけなかったようです。
奴と出会ったのはそれっきりでした。
運悪く出会ってしまった奴とは
なにかしら縁があったということでしょう。。。